「悔い改めよ。天の国は近づいた。」マタ3,2
人間は個人として、また、人類全体として、平和とか幸せとかを求めて、そのために一生懸命に努力しています。けれども、なかなかそれを実現することができないのが、私たちの現状ではないでしょうか。そういった現状の要因はいろいろあるのでしょうが、その内の一つは、人間の傲慢ではないかと思います。失敗の繰り返しの長い歴史があっても、人間はなかなか自分の限界を認めようとしませんし、いわんや賢くなることもないのです。この限界とは、人間が自分の力だけでは、心の中で求めている平和や幸福を得ることができないがゆえに、すべての人々を愛し、すべての人のために永遠に続く平和と幸福を求める父である神、創造主であり、全能者である神の助けを、私たちは必要としているということなのです。
自分の限界を認識した上に、神の助けの必要性を認めて、この助けを願い求め、それを受け入れるために心を開くことこそ、一人ひとりにとって、また、人類全体にとって、最も必要な回心であり真の知恵なのです。
父である神は、私たちが願う前から私たちに必要なものをご存じ(マタ 6,5-8)ですので、もうすでにイエス・キリストを通して、真の平和と幸福のために必要なものをすべて準備してくださいました。ですから今、イエス・キリストを信じることによって、つまり、イエスの言葉を受け入れ、イエスの模範に倣って生きることによって、私たちは永遠に続く平和と幸福に向かって歩むことができると同時に、その実現に協力し貢献することもできるのです。